呼吸する屋根


「そらどまの家」の屋根には「集熱屋根」と「緑化屋根」があります。
集熱屋根は太陽光で暖められた空気を冬の室内に取り入れ、その他の季節には廃棄しています。
緑化屋根は古民家の茅葺き屋根と同じように夏の涼しさと冬の暖かさをつくりました。

集熱屋根

ガルバリウム鋼板の屋根には10kwのソーラーパネルを搭載できる設計。外壁は耐火、防音、断熱効果の高い「軽量気泡コンプリート材ALC」を採用。さらにPBフラット目地工法による目地のない塗り壁風の意匠性を実現しています。

緑化屋根

萱葺屋根に代わる現代工法です。夏は日射により蒸散し屋根裏の熱を吸収します。冬は乾燥するので断熱性が向上。陸屋根部分の空間を最大限に活用できる「新しい大地・屋上緑化」です。
緑化した上を通過する風は何とも言えない涼しさが得られ、主寝室のバルコニーにも最適です。

3つの断熱の工夫

「そらどまの家」の屋根は、通気層・遮熱シート・断熱材と、3つの断熱の工夫が施されています。

通気層・通気メタル

屋根の通気層を確保できる透湿防水屋根下地材。野地面のカビや腐れを解消し、小屋裏湿度や雨音の軽減に◎。
鋼板やシングル葺きにぜひ採用したい下地材です。

遮熱シート・ラミパック(屋根・壁)

通気層の下に「もう一つの断熱材」としてアルミ箔製の遮熱シートを設置します。熱そのものを鏡の様に反射し、夏は熱の進入を防ぎ、冬には室内の熱の流出を防ぎます。断熱材は空気を閉じ込めて「伝導」と「対流」による熱伝導を抑え、熱伝導全体の30%~40%を抑えることができます。熱伝導の60%~70%の「輻射熱」(熱放射)を遮熱シートで制御すれば100%の断熱効果が期待できます。壁を必要以上に厚くする事なく十分な断熱効果を得られます。

断熱材・ウッドファイバー

天井仕上げの直ぐ上の部分に、厚さ100mmのウッドファイバーが入っています。このウッドファイバーは、断熱、熱緩和、吸音、防音、耐火、調湿機能を兼備え、木でなければ持ち得ない特性をもつ木質繊維断熱材です。
2009年より北海道産針葉樹の間伐材チップを利用して「株式会社木の繊維」が生産しています。

棟換気

夏の日射によって熱せられた屋根面は高温となります。高温となった通気層の空気は、屋根の棟に設置された棟換気システムによって、屋外へと排出されます。

夏も冬も遮熱が有効に働く

「そらどまの家」の屋根は、冬は昼間の集熱で暖かい空気を床下に蓄熱し、夏は夜の放射冷却で涼しい空気を床下に蓄冷します。その他の時には、自然の力で屋根換気が行われます。そのため、空気の通り道を工夫しています。
夏は、太陽からの熱線を跳ね返すよう、アルミ製の遮熱シートを断熱材の上か下に張り上げています。そのため、ロフトも加熱することなく使用できます。「そらどまの家」の壁は、遮熱によって建物躯体の温度が上昇することを防ぎます。 そうすることで、壁の中の湿度が高まるのを防ぐことができるからです。
通気工法+在来工法、あるいは外張り断熱工法では、建物躯体の温度上昇を防ぐことができないために建築の温度が上昇します。その結果、壁の中の湿気が高まってしまうためカビが生えやすくなるだけでなく、蟻害の可能性も大きくなります。建物にも人体にも健康な家は、壁の中の通気と脱湿が大切です。その結果が、二重通気工法となったのです。

屋根の構造

屋根用透湿防水シート・ソリテックス

高い透湿性と防水性を兼備えた三重構造で釘穴に強い屋根用透湿防水シート。無細孔構造によりアクティブな透湿効果を発揮します。
ドイツの厳しい防水試験にも合格。

集熱口

冬の昼間、屋根面で集熱した暖かい空気をこの集熱口から床下に送り、蓄熱します。

屋上緑化のすすめ

屋上緑化による遮熱

日本の古い民家で伝統的に用いられてきた茅葺き屋根は、気化熱を利用して冷却する仕組みを持っている、優れた屋根といえます。デンマークやオランダでは、伝統的な草屋根の建売り住宅があるといいますが、日本の現状では葺き替えが難しい状況です。
そこで有効な工法として考えられるのが、土を載せた屋上緑化です。防水には、シート防水やFRP防水などがありますが、防火性や耐震性に課題があり、なかなか屋上緑化に踏み切れないのが正直なところでした。
そこで注目したのが、「スカイプロムナード」という工法でした。九州ではバルコニーの防水にごく普通に使っています。この工法に出会い、安心してみなさまに屋上緑化を提案できるようになりました。使用する材料は、ガルバリウム鋼板やステンレス鋼板といった金属です。
共働き世帯には、自動給水装置も用意されているため安心です。植物の世話がしきれない方には、ウッドデッキや磁器タイルの仕様も可能です。庭の取れない狭小地では本当に喜ばれます。

金属防水工法スカイプロムナード